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「婆ちゃんが亡くなって かけてた保険金3億円が親の手元にきたそうです 全て相続税の支払いに消えたそうです😇 なにこの国😇」という投稿が大きな反響を呼んでいる。この実体験が示すのは、日本の相続税制度の厳しい現実だ。
日本の相続税は、基礎控除額(3000万円+600万円×法定相続人数)を超えた部分に対して課税される。保険金3億円のケースでは、基礎控除を大幅に上回るため、最高税率55%が適用される可能性が高い。さらに、生命保険金には「500万円×法定相続人数」の非課税枠があるものの、3億円という巨額に対しては焼け石に水だ。
この投稿が注目される背景には、多くの人が知らない相続税の重い負担がある。特に生命保険は「相続対策」として販売されることが多いが、実際には課税対象となることが少なくない。保険会社の営業トークと現実のギャップに、多くの人が驚きを隠せないでいる。
国税庁のデータによると、相続税の実効税率は年々上昇傾向にある。2015年の基礎控除額引き下げ以降、相続税の課税対象者は約2倍に増加した。「普通の家庭」でも相続税に悩まされる時代が到来している。
この問題の深刻さは、相続税対策の複雑さにもある。生前贈与、不動産活用、法人設立など様々な手法があるが、いずれも専門知識と長期的な計画が必要だ。多くの家庭では「保険に入っておけば安心」という認識のまま、十分な対策を講じていないのが現状だ。
今回の事例は氷山の一角に過ぎない。高齢化社会の進展とともに、相続問題はより身近な問題となっている。専門家は「早期の相続対策と正確な情報収集が不可欠」と警鐘を鳴らす。保険金3億円が消失したこの衝撃的な実例は、日本の相続税制度の見直し議論にも一石を投じることになりそうだ。

